freee Seasonal Meetup 2022年4月「ひとりでがんばる、全国のアドバイザーさん大集合!」開催レポート
4月27日(水)に、freee認定アドバイザー限定イベント「freee Seasonal Meetup」をオンラインにて開催しました。
freee Seasonal Meetup(通称:フリシズ)とは、freeeの旬な情報とちょっとした交流をお届けするイベントです。
今回のテーマは「ひとりでがんばる、全国のアドバイザーさん大集合!」。事務所内のfreee浸透に孤軍奮闘する方やひとり税理士として開業したばかりの方、難局を乗り越え新たなフェーズに進んでいる先輩アドバイザーさんが参加してくださいました。
税理士法人さくら熊本パートナーズ・古田智之さん
freeeトークでは、約4年にわたって事務所内のfreee導入を牽引し続けている税理士法人さくら熊本パートナーズ・古田智之さんにご登壇いただきました。
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会計業界未経験で、たった一人のfreee導入支援担当者に
古田さんは19歳のときに現在の事務所に入所。freeeを担当していた唯一の職員が退職した直後だったため、会計業界で働いた経験がないにもかかわらず所長からfreee導入支援担当者に任命されました。
たった一人でfreee導入支援をすることになった古田さんは、まず新規のお客様や開業したてのお客様、自分が担当する顧問先にfreeeを提案し始めます。freee個人資格取得に向けた勉強や日々の試行錯誤の効果があって、2年後にはfreeeの導入件数が入所当時の約2倍になりました。
しかし古田さんは、「このまま一人でfreeeの導入を進めるといずれ頭打ちになってしまう」と危機感を抱くようになります。中長期的に事務所全体でfreeeの導入支援を提供できる体制を作るためには、職員に協力してもらう必要があると感じ始めたのです。そこで古田さんは、他の職員にfreeeを導入できそうな顧問先がないか聞いて回ったり、実際に職員にfreeeを使ってもらう機会を増やしたりし始めました。
事務所全体でfreee導入を進めるための工夫
古田さんがfreee導入を事務所全体で進めようとする動きに対する職員の反応は、決して良いものばかりではありませんでした。古田さん曰く、「今更新しい会計ソフトの使い方を覚えるのは面倒」「freeeの操作が自分に馴染まない」などの不満が職員からよく聞かれるのだそうです。こうした不満の声があがったとき、古田さんはfreeeを使うメリットを話したうえで、「freeeの良さを活かした使い方をすれば作業を効率よく進められる」と説明するようにしています。
職員への働きかけと並行して、古田さんは職員から紹介された顧問先にfreeeを紹介する取り組みにも力を入れました。顧問先がfreeeの導入を決めれば否が応にも職員もfreeeを使うようになります。また、顧問先からいただく「月次などの数字を早く把握できるようになった」など好評の声は、職員にとってfreeeの良さを実感する要素にもなっています。
事務所ではさらにfreeeの導入支援を進めるため、数ヶ月前にfreee導入支援のチームが発足。現在古田さんは、所内で最もfreeeに精通している立場としてチームの体制づくりに取り組んでいます。freee導入件数アップと残業時間削減を目指して、古田さんの挑戦は続きます。
ひとりでがんばるアドバイザーさんへ
古田さんは、自身が一人freeeの導入支援に苦労した経験を振り返りながら「できるだけ早い時期に『freee”マジカチ”meetup!』に参加することをお勧めしたい」と参加者に呼び掛けました。他事務所のfreee活用例を知れるだけでなく、アドバイザーの方と横のつながりができるのが魅力的なのだそうです。
freee”マジカチ”meetup!とは、freeeファンの会計人が集うコミュニティです。今まさに孤軍奮闘しているアドバイザーさんも、コミュニティに参加すれば同じ悩みに直面している仲間や豊富な知見を持つ先輩アドバイザーさんに出会えるかもしれません。興味がある方はぜひイベントに参加してみてはいかがでしょうか。
freee”マジカチ”meetup! 直近の開催情報は こちら
Meetup パート
トークに続いて「孤軍奮闘するアドバイザーさんの悩み相談」というテーマでMeetupを実施。今回は、すべてのルームにfreeeのカスタマーサクセスマネージャーだけでなく、freee習熟度が高いアドバイザーさんにも入っていただき進行しました。ここから先は、Meetupで話題に上がった悩みを3つピックアップして紹介します。
【悩み1】一人事務所として開業した後、スタッフを増やして事業規模を拡大するにあたって気をつけるべきことを知りたい。
この悩みに答えたのは、6年前に一人事務所として開業し、現在は約10名のスタッフを抱えるfreee5つ星認定アドバイザーさんです。ご自身の経験を踏まえて、次のように話してくださいました。
- スタッフが率直に意見を言い合える環境づくりが大事。かつては自分のやり方をスタッフに押し付けすぎてしまい、彼らが考えた新しい取り組みのチャレンジを受け入れなかったために、スタッフに業務量的にも心理的にも大きな負担を強いていた。この状況に耐えかねたスタッフが私に反論を言ってくれたおかげで自分の言動の至らなさに気づけたので、スタッフには本当に感謝している。スタッフの行動をきっかけに業務の標準化を進めたり、面談機会を増やしたりしている。
【悩み2】事務所で提供できるサービスの幅を広げるために様々な分野の勉強をしたい一方で、ひとり税理士なのである程度分野を絞って勉強した方が良いかとも思う。ひとり税理士の先輩アドバイザーさんはどう折り合いをつけているのかを教えてほしい。
続いては、ひとり税理士の体制を維持しつつサービスの幅を広げようと考えるアドバイザーさんからの悩みです。かつて同じ悩みに直面した先輩アドバイザーさんが、具体的なエピソードを交えながら対策案を教えてくださいました。
- 私もかつては同じことで悩んでいたが、時間には限りがあることに気づいた。一人でサービスの幅を広げようと考えるのではなく、自分の不得意な分野を強みとする業者と提携するのもアリ。
- サービスの幅を広げると同時に事務所の規模も拡大させるのかどうかは要検討。将来的に事務所の規模を広げたいのであれば、その分だけ固定費も多くかかることを見越してサービス展開の戦略を考えたうえで、戦略を実行するために必要な分野に絞って勉強を進めるべき。
- どんなサービスを提供しようかまだ迷っているのであれば、興味の赴くまま満足するまで勉強してみては?勉強するうちに自分の向き不向きがわかったり、自分の強みを活かせるサービスの形が見えてきたりする。
【悩み3】一人事務所の業務効率をあげるためにどんなことをすればよいか。
この悩みに答えたのは、わずか1年半で「freee特化型の一人事務所」の体制をつくりあげた先輩アドバイザーさんです。主に設備投資の面から工夫していることを教えていただきました。
- ペーパーレス化を進める(freee、Dropbox、OneDrive)
- お客様との連絡手段を固定する(Chatwork/メール・電話は極力使わない)
- 複数のディスプレイを使う
- 面談は基本的にオンラインで行う(Zoom)
- オンライン面談でお客様に好印象を持ってもらえるよう、 カメラ・音響・照明にこだわる
これらの工夫によって、より多くの時間を価値ある業務に費やせるようになったり、お客様とのコニュニケーションにかかる負荷が軽減したりしたそうです。
質問者さんが「(回答者さんは)ベテランの方だと思っていたので、独立されてまだ1年半ということに驚いた。私も頑張れば1年半で回答者さんのようになれるかもしれないと思うと、勇気が出た」と仰っていたのが印象的でした。
今回のフリシズは、孤軍奮闘するアドバイザーと先輩アドバイザーさんの双方にとって多くの学びや気づきを得られた場になったようです。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!