数字が早く見える。だから、経営支援ができる。地域密着の会計事務所がfreeeで手に入れた、業務効率化とコンサル力の両立

税理士法人グレープコンサルティングのオフィス前にて、ポーズをとる代表税理士の岩尾大輔氏(中央)、シニアマネージャーの岩尾英樹氏(右から2番目)、シニアスタッフの斉藤匠氏(左から2番目)ら

税理士法人グレープコンサルティング

代表税理士:岩尾 大輔 様(中央)
シニアマネージャー:岩尾 英樹 様(右2番目)
シニアスタッフ:斉藤 匠 様(左2番目)

事務所規模:6名

所在地:大分県大分市
課題:業務効率化、付加価値向上

大分県を拠点に、地域の中小企業に寄り添ってきた税理士法人グレープコンサルティング。「経営に安心とワクワクを」という理念のもと、税務・会計にとどまらず、経営コンサルティングやDX支援まで手がけています。2024年5月にfreee会計を導入し、試算表の早期化や記帳業務の大幅な効率化を実現。さらにはそれを経営支援の起点として活用する、独自のスタイルを確立しつつあります。

代表の岩尾大輔さん、シニアマネージャーの岩尾英樹さん、シニアスタッフの斉藤匠さんの3人に、率直な声を伺いました。

導入前の課題

  • 顧問先様で会計ソフトへの入力が間に合わず、書類提出が遅延。試算表作成に1〜2か月かかることも

  • クレジットカード明細が出揃うまで最大2か月のタイムラグがあり、決算・試算表における入力内容の確認を早期に実施することが困難

  • 記帳代行の手入力業務が多く、スタッフの作業負担が大きい。付加価値の高い経営支援に割く時間が不足

  • 不明瞭な取引の確認のため顧問先様への確認に時間を要するケースがあり、業務効率が低下

 

導入の決め手

  • 銀行・クレジットカードとのAPI連携による自動取り込みと、「自動登録ルール」による手入力の大幅削減

  • レシート・証憑の画像送付だけで記帳が完結し、タイムリーな試算表作成が可能な設計

  • freeeを活用している先進事務所の実際の運用事例を聞いたことで信頼性を確認

  • 試算表の早期作成を実現することで、経営コンサルティングへの展開が可能になると判断

 

導入後の効果

  • 記帳代行の業務時間を約30%削減(導入前比)。1件あたり半日かかっていた作業が30分程度に短縮した顧問先様も

  • 試算表の作成期間を大幅短縮。スキャンスナップ併用の顧問先様では1〜2週間から2〜3日へ(約80%短縮)

  • クレジットカード明細のリアルタイム連携により、入力内容の確認にクレジットカードの利用明細を待つ必要がなくなった

  • freee導入支援を有料提供。顧問先様の満足度向上と事務所収益の安定化を同時に実現

敬遠から一転。freeeの「自動化」が強力な魅力に

――freeeを知ったきっかけと、導入を決めた経緯を教えてください。

岩尾大輔さん(以下、岩尾大): もともとは顧問先様に1社だけfreeeを使っているところがあって、正直なところ「触りたくないな」と思っていたんです(笑)。見るのも嫌というか…それくらい敬遠していました。ところが、経営支援クラウドツールの集まりに参加した際に、著名な税理士の方々がfreeeの話を熱く語っているのを間近で聞いて、「え、freeeってそんなにいいの?」と考えが変わりました。

その後、福岡でfreeeに取り組まれている税理士の方と仲良くなって、後日Zoomで詳しく話を聞かせていただき、「よし、挑戦してみよう!」と踏み切りました。

――freee導入以前、事務所や顧問先様に対してどのような課題を感じていましたか?

岩尾英樹さん(以下、岩尾英): 他社の会計ソフトで自計化を顧問先様に進めていたのですが、繁忙期には顧問先様の入力が間に合わず、書類の提出も遅れがちでした。そういう状況を考えたときに、freeeなら銀行のデータを連携するだけで、少なくとも通帳データはリアルタイムで把握できる。入力が時間的に難しい方でもレシートだけなら送ってくれる場合も多いので、freeeならスムーズに資料を回収できるのではないかと期待していました。

――数あるクラウド会計ソフトの中でfreeeを選んだ決め手は何でしょうか?

岩尾大: 「自動化」ですね。データ連携が強力で、「自動登録ルール」さえ綿密に作り上げれば、ほとんど手を動かさなくて済むと聞いて、最初は半信半疑でした。でも、聞く人みんなが口を揃えて言うんです。それなら1回freeeに直接話を聞いてみようと。試算表がスピーディーに仕上がることは、顧問先様にとっても事務所側にとってもメリットがあるし、なによりそこに人の手がほとんど入らないというのは大きな魅力でした。

身振り手振りを交えながら、freee導入の経緯や「自動化」の魅力について語る岩尾大輔氏

freee習熟の鍵は「仕組みを先に理解する」こと

――freeeを導入した直後の印象はいかがでしたか?

斉藤匠さん(以下、斉藤): 正直に言うと、最初は「とんでもなく使いにくいソフトだ!」という印象でした(笑)。freeeの習熟支援も受けたのですが、最初はさっぱりわからなかったですね。でも、実際に実務で使い始めてみると、割とすんなり馴染めたと思います。1か月ほど操作していたら、だいたいの動きが分かってきて、その後は普通に使えるようになりました。

――freeeに馴染みやすい人と、とっつきにくいと感じる人の違いは何だと思いますか?

斉藤: 従来の会計ソフトは仕訳をベースに入力していくスタイルですが、freeeには「明細」「取引」など、仕訳プラスアルファのfreee独自の概念がある。全部仕訳で済まそうとするとうまくいかない。そこがとっつきにくさの大きな要因だと思います。

岩尾英: 私は「仕組みを先に理解しよう」と考えました。結局、経済的な事象そのものは変わらない。他社の会計ソフトで仕訳を入れるときと同じ事象を、freeeではどう表現するかを考えていったんです。例えば、現金や預金が絡む取引は『明細』から処理して、それ以外の取引は『振替伝票』で入れる。そう整理したら、だんだんクリアになっていきました。

――顧問先様にfreeeの使い方を指導する際に、工夫されていることはありますか?

斉藤: freeeの全機能を伝えようとすると、顧問先様が混乱してしまうので、『この取引はここから入力してください』と入り口を限定して教えるようにしています。例えば「現金の支払いは『連続取引登録』から」「銀行取引は『自動で経理』から」「給与は『振替伝票』で」という具合に。

またfreeeの習熟度に応じて、freee特有の操作方法を伝えることもありますね。

デスクに並んで座り、freeeの仕組みの理解や習熟についてインタビューに答える(奥から)斉藤匠氏、岩尾大輔氏、岩尾英樹氏

業務時間を3割削減!試算表の「早期化」と「正確性」が同時に向上

――freeeを導入して、業務面でもっとも実感した変化は何ですか?

斉藤: 記帳代行をしている顧問先様の中には、以前は半日かかっていたのが30分で終わるようになったところもあります。freee全体を通じた肌感覚としては、業務時間が3割ほど削減できた印象です。一番効果を実感しているのは「自動登録ルール」ですね。設定しておけば、毎回同じ取引の手入力をしなくて済む。freeeの「自動登録ルール」にあてはまる取引は、『自動で経理』の画面にすら表示されないので、確認の手間が大分ラクになりました。

また、クレジットカードの明細データがリアルタイムに連携されるようになったのも大きいです。例えば決算時期には、入力内容の確認に3月分のクレジットカードの利用明細を5月まで待たないといけない状況でしたが、freeeを導入してからはリアルタイムで反映されます。その分試算表の早期化に直結しますし、スキャンスナップを導入した顧問先様では資料回収のスピードも改善されています。

岩尾大: 試算表の早期化だけでなく、正確性も上がっていると感じています。証憑がついた状態で仕訳データが入ってくるので、以前なら顧問先様への確認に時間を要していましたが、導入後はすぐに画面上で確認できるようになりました。

ノートPCを前に、顧問先様へのfreeeの使い方指導や工夫について笑顔で語る斉藤匠氏

試算表の早期化が融資と売上計画策定を後押し。「数字の鮮度」が経営支援の起点に

――試算表の早期化が、顧問先様への支援にどうつながっていますか?

岩尾大: 数字には鮮度があります。リアルタイムで数字が見える状態になると、経営コンサルティングができるという思いがあります。freeeで試算表を早く作れる顧問先様に対しては、「御社の状況なら経営計画策定などの支援もできますよ」という提案ができるようになりました。

斉藤: 私が担当している顧問先様では、試算表を早く出せたことで予実の着地見込みがわかり、融資を受けやすくなったという事例があります。社長自身も、売上の計画が立てやすくなったとおっしゃっていましたね。

岩尾大: 別の顧問先様では、freeeで資料回収がうまく回っていた時期は経営数字がよく見えていたのに、自計化がルーズになってきたときに、目に見えて経営数字が悪くなっていったという現象がありました。試算表が地図の役割になっているんです。地図を見ながら経営するのと、見ないのとでは、全然違うんだなと改めて実感しました。

試算表の早期化がもたらした顧問先様の変化や融資への好影響について、笑顔で振り返る斉藤氏(奥から)と岩尾大輔氏

freee導入支援が生んだ顧問先様の「何でも聞ける」安心感

――顧問先様へのfreee導入支援をどのようにされているか教えてください。

岩尾大:3か月間の導入支援で、顧問先様の経理業務の改善を行っています。

まずは、現在の経理業務の流れやfreeeを導入することで達成したい状態などをヒアリングすることからスタートします。そして、達成したい状態に合わせて、freee内の勘定科目や各種タブの初期設定などを私たちで行い、顧問先様にfreeeを操作していただくステップに進んでいきます。

操作のサポートでは、経理担当者にはfreeeでの効率的な入力方法や「自動登録ルール」の設定方法をレクチャーし、経営者には主に経営レポートの見方について解説します。操作にある程度慣れてきましたら実際に運用を開始します。ただそこで終わりではなく、顧問先様で自計化できるように伴走しながら疑問点や今後の運用ルールの確認をしていきます。

――手厚く支援されていますが、顧問先様の反応や関係性に変化はありましたか?

岩尾大: 顧問先様が何でも気軽に聞いてくれるようになった気がします。費用をいただいている分、こちらも全力で答えられる。顧問先様にとっても「グレープコンサルティングには何でも相談していいんだ」という安心感につながっているのかもしれません。その結果が、顧問先様の満足度にもつながっていると思います。

――新規顧客にはどのような形でfreeeをご提案されていますか?

斉藤: freeeとクレジットカード・スキャンスナップをセットで提案しています。スキャンスナップは費用がかかるので最初はためらう顧問先様も多いのですが、スマホで代替しようとすると続かないことが多くて、結局購入して「最初から買っておけばよかった」となるパターンが多いですね(笑)。スキャンスナップを導入した顧問先様では、資料を事務所に持参・郵送する手間がなくなり、試算表の完成も以前の1〜2週間から2〜3日に短縮されています。

PCモニターを一緒に見ながら、顧問先様へのfreee導入支援や操作レクチャーについて話す様子

未来の事務所像とメッセージ

――freeeを活用して、今後どのような事務所を目指していきたいですか?

岩尾大: まず、大分県内でのハブ的な存在を目指したいと思っています。他の事務所と情報共有しながらネットワークを広げ、九州全体への展開も視野に入れています。経営計画支援は現在顧問先様の5%に提供していますが、これを全顧問先様への『標準装備』にしていきたいですね。freeeで数字が早く見られるようになれば、それを基に今後の経営計画について一緒に考えることができます。数字を過去の結果ではなく、付加価値を提供するための材料として活用し、顧問先様の利益を追求していきたいです。

――freeeの導入を迷われている会計事務所の方へ、メッセージをお願いします。

岩尾: 顧問先様にとって、freeeはベストなシステムだと思います。私たちも最初は半信半疑でしたが、今では満足度は90%。残りの10%は、まだ私たちが知らない機能への期待も込めた『伸びしろ』です(笑)。

顧問先様のメリットを追求するのが税理士事務所の仕事ですから、私たちもより一層freeeの習熟度を高めていくことで、多くの顧問先様への付加価値の提供につなげられたらと思います。

斉藤: freeeはクレジットカードや銀行口座との連携で手入力の記帳が大幅に減る――これがシンプルだけど一番の売りだと思います。難しく考えずに、まずそこだけ見てもオススメできますよ。

岩尾英: 最初はとっつきにくいと感じるかもしれませんが、freeeの仕組みを理解してしまえば、あとはそれほど難しくないです。顧問先様にとっても事務所にとっても、メリットは確実にある。freeeはまさに『DX化の相棒』ですね。

肩を組み、大分県内のハブ的存在や九州全体への展開といった今後の展望に向けて笑顔を見せる(左から)斉藤匠氏、岩尾大輔氏、岩尾英樹氏

税理士法人グレープコンサルティング

大分県大分市

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