税理士登録にかかる費用と税理士会の入会金・年会費(全国本会一覧)

税理士として開業するには、まず開業税理士としての登録が必要です。また、税理士登録時には2年以上の実務経験を証明する書類も必要となります(ただし、弁護士や公認会計士が税理士登録する場合は除きます)。

参考記事:「税理士登録には実務経験が2年以上必要!計算の仕方やどこで積めるかを解説


さらに、法律上、税理士として登録された者は、税理士会およびその支部に入会することが義務付けられています(税理士法第49条の6第1項)。この制度は「登録即入会制」とされています。

ここでは、税理士会への登録に関連する費用についてまとめてご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.税理士会への登録費用
    1. 1.1.税理士登録されるまでの期間は2〜3月
  2. 2.税理士会への入会費用と年会費
  3. 3.各税理士会の年会費(本会)一覧
    1. 3.1.所属する税理士会は「事務所を設けようとする地区の税理士会」
  4. 4.税理士会登録費用と税理士会への入会・年会費のまとめ

税理士会への登録費用

税理士会への登録には、登録費用として登録免許税と登録手数料が発生します。

【税理士登録費用】

  • 税理士登録費用:登録免許税 6万円、登録手数料 5万円

金額は一律で日本税理士会連合会が定めています。

この登録費用に加えて、税理士会や支部への入会費用や、毎年支払う年会費も必要となります。

参考:日本税理士連合会:税理士登録の手引(PDF 13/48)9ページ目
(https://www.nichizeiren.or.jp/wp-content/uploads/doc/cpta/system/entry/howto/entrymanualR6.pdf)


税理士登録されるまでの期間は2〜3月

登録申請を行ってから税理士登録が決定されるまでには、おおむね2〜3ヶ月の期間を要します。この登録期間中はまだ「税理士」ではないため、以下の行為を行わないように注意してください。

  • 税理士業務の受託、予約受け付け
  • 名刺、挨拶状、ホームページ、SNS等で「税理士」という名称を使うこと
  • 事務所予定地に「税理士」としての看板を掲げること

いずれも税理士法第52条(税理士業務の制限)および第53条(名称の使用制限)に違反する行為となりますので、十分ご注意ください。

この登録期間も考慮した開業スケジュールを組むようにしましょう。

参考:日本税理士連合会:税理士登録の手引(PDF 25/48)21ページ目
(https://www.nichizeiren.or.jp/wp-content/uploads/doc/cpta/system/entry/howto/entrymanualR6.pdf)


税理士会への入会費用と年会費

税理士会に入会する際の費用には、初めに支払う「入会金」と、会員期間中に毎年発生する「年会費」があります。年会費は税理士会(本会)と支部の両方で発生します。また、会館建設費など、税理士会や支部の運営に協力するための追加費用がかかる場合もあります。

  • 入会金:一律 40,000円
  • 年会費:本会 72,000円~96,000円(地域によって異なる)
  • 支部:支部により異なる
  • その他の費用:会館建設費など、税理士会や支部が協力を求める場合に支払うことがあります

参考:日本税理士連合会:税理士登録の手引(PDF 43/48)39ページ目
(https://www.nichizeiren.or.jp/wp-content/uploads/doc/cpta/system/entry/howto/entrymanualR6.pdf)


【例:東京税理士会の場合(令和6年4月現在)】

  • 入会金:40,000円
  • 会館建設費:20,000円
  • 年会費(本会):81,000円(入会時は入会月から年度末までの分を月額 6,750円で一括払い)
  • 年会費(支部):36,000円~60,000円(支部によって追加の諸経費が発生する場合あり)

参考:東京税理士会に税理士登録申請書を提出する方へのご案内
(https://www.tokyozeirishikai.or.jp/upload/pdf/touroku_20241001.pdf)


各税理士会の年会費(本会)一覧

年会費は開業後も毎年かかる費用です。令和5年4月時点の各税理士会の年会費(本会)について、参考までに一覧を掲載します。


税理士会名​​​​​​​

区域

年会費(本会)

年会費(支部)

東京税理士会

東京都

81,000円

支部によって異なります













東京地方税理士会

神奈川県、山梨県

84,000円

千葉県税理士会

千葉県

84,000円

関東信越税理士会

茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、新潟県、長野県

75,600円

近畿税理士会

大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県

82,800円

北海道税理士会

北海道

95,000円

東北税理士会

宮城県、岩手県、福島県、秋田県、青森県、山形県

88,000円

名古屋税理士会

愛知県(名古屋市、他)及び岐阜県

72,000円

東海税理士会

愛知県(名古屋税理士会の区域を除く)、静岡県、三重県

84,000円

北陸税理士会

石川県、福井県、富山県

96,000円

中国税理士会

広島県、山口県、岡山県、鳥取県、島根県

82,800円

四国税理士会

香川県、愛媛県、徳島県、高知県

72,000円

九州北部税理士会

福岡県、佐賀県、長崎県

72,000円

南九州税理士会

熊本県、大分県、鹿児島県、宮崎県

84,000円

沖縄税理士


沖縄県

93,000円

参考:日本税理士会連合会:登録の流れ・手数料(令和6年4月現在)
(https://www.nichizeiren.or.jp/prospects/entry/howto/)

※ 上記は執筆時点の情報です。最新の情報は、各税理士会や支部のホームページでご確認ください。


所属する税理士会は「事務所を設けようとする地区の税理士会」

各税理士会によって年会費や諸費用が異なることは一覧に記載した通りですが、実際にどの税理士会に所属することになるのか疑問に感じる方もいるかもしれません。

実は、所属する税理士会は登録申請書類を提出する税理士会となり、開業時に事務所を設ける地区の税理士会になります。

事務所を設置予定の地区の税理士会に、支部ごとの年会費について確認しておくと良いでしょう。


税理士会登録費用と税理士会への入会・年会費のまとめ

税理士事務所を開業するために必要な、税理士会への登録費用、入会金、年会費について解説しました。

税理士会の年会費は、所属する税理士会や支部によって異なります。事前に、登録を予定している税理士会や支部の情報をしっかり確認しておくことが重要です。

また、税理士登録の申請から登録完了までに2〜3ヶ月かかるため、開業を予定している方はこの期間を考慮したスケジュールを立てると良いでしょう。

また複雑な税理士登録を誰でもカンタンに行うことができる「freee税理士登録」もございますので、こちらもご利用ください。

freeeでは税理士開業を目指す方のために独立開業のすべてが分かる「事務所開業ハンドブック」を提供しております。ぜひ、こちらも参考にしてください。


人気記事ランキング

タグ一覧

ページトップへ戻る