税理士試験の難易度・合格率は?公認会計士試験にはない強みや合格のコツを解説

税理士難易度KV

税理士試験は難易度の高い国家試験です。しかし実は、社会人の受験に向いています。同じく難易度の高い公認会計士試験と比較するとハッキリと分かります。そして、コツを押さえれば合格しやすくなるのです。この記事では税理士試験の概要や難易度、合格のコツをお伝えします。


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目次[非表示]

  1. 1.税理士試験とは?受験科目や受験資格を確認
    1. 1.1.試験科目
    2. 1.2.受験資格
      1. 1.2.1.会計科目の受験資格
      2. 1.2.2.税法科目の受験資格
  2. 2.税理士試験の難易度を確認
    1. 2.1.全体
    2. 2.2.科目別
    3. 2.3.学歴
    4. 2.4.年齢
  3. 3.税理士試験の強みは?公認会計士試験と比較
    1. 3.1.合格科目は永久に有効
    2. 3.2.働きながらでも受験できる
    3. 3.3.1年1科目ずつでもOK
    4. 3.4.税理士試験に合格するコツ
    5. 3.5.スキマ時間を活用する
    6. 3.6.相性で科目を選ぶ
    7. 3.7.メンタルが意外と重要
  4. 4.まとめ:税理士試験は社会人に向いている

税理士試験とは?受験科目や受験資格を確認

税理士試験とは、税理士になるために必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定するための試験です。年1回、毎年8月頃に行われます。合格発表は例年12月です。なお、税理士になる条件の1つは「税理士試験に合格すること」「実務経験を2年以上積むこと」の両方を満たすこととなっています。

試験科目

試験科目は「会計学に属する科目」と「税法に属する科目」の2つに大別されます。

科目の種類

科目

必須科目かどうか
会計学に属する科目
簿記論
必須科目
2科目とも合格が必要

財務諸表論

税法に属する科目

※このうち3科目に
合格することが必要
法人税法
選択必須科目
※どちらか一方の合格は必要
※両方合格してもよい
所得税法

相続税法

選択科目

※ただし
「消費税法と酒税法」
「住民税と事業税」は
どちらか一方を選択
消費税法
(酒税法を選んだら受験不可)
酒税法
(消費税法を選んだら受験不可)
国税徴収法
住民税
(事業税を選んだら受験不可)
事業税
(住民税を選んだら受験不可)
固定資産税

簿記論と財務諸表論は両方とも合格しなくてはなりません。所得税法と法人税法は両方合格してもいいですし、一方だけでもかまいません。両方合格したら残り1科目を、一方だけなら残り2科目を選択科目から選んで受験することになります。

なお、5科目のうち一部の科目に合格した場合など一定の条件を満たすと、大学院で学位を取得し、国税審議会に申請して認定されれば科目合格したものとみなされます。

受験資格

令和4年度税制改正で受験資格が緩和されました。令和5年度以降、次のようになっています。

会計科目の受験資格

なし。大学生でも高校生でも受験できます。

税法科目の受験資格

次のいずれかの学識・資格・職歴のいずれかを満たすこと

学識
資格
職歴
次のいずれかを満たすこと
  • 社会科学に属する科目の履修
  • 司法試験合格者
  • 公認会計士短答式試験の合格者
次のいずれかを満たすこと
  • 日商簿記1級合格者
  • 前景簿記上級合格者
2年以上、次の会計・法律事務に従事した者
  • 法人または事業を行う個人の会計に関する事務
  • 税理士・弁護士・公認会計士の補助事務
  • 金融機関で資金の貸付・運用に関する事務

※この他に、国税審議会の認定による受験資格もあります。
「社会科学に属する科目」というのは、改正前の「法律学に属する科目」「経済学に属する科目」の他、社会学、政治学、経営学、教育学など広く社会にかかわる学問分野を言います。

参照:税理士試験受験資格の概要|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikaku/shikaku.htm

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税理士試験の難易度を確認

税理士試験の難易度を見てみましょう。直近のデータでは、次のようになっています。

全体

区分
令和2年度
令和3年度
令和4年度
受験者数(人)
26,673
27,299
28,853
合格者数(人)
5,402
5,139
5,626
合格率(合格者数/受験者数)(%)
20.3
18.8
19.5

※合格者数は一部科目合格者と5科目合格に到達した者の合計人数

科目別

科目区分
科目
令和2年度
令和3年度
令和4年度
必須科目
簿記論
22.6
16.5
23.0
財務諸表論
19.0
23.9
14.8
選択必須科目

所得税法

12.0
12.6
14.1

法人税法

16.1
12.8
12.3
選択科目
相続税法
10.6
12.8
14.2

消費税法

12.5
11.9
11.4

酒税法

13.9
12.6
13.2

国税徴収法

12.2
13.7
13.8

住民税

18.1
12.7
17.2

事業税

13.1
12.6
14.1

固定資産税

13.5
13.8
18.4

学歴

学歴等区分
令和2年度
令和3年度
令和4年度
大学卒
19.3
17.7
19.3
大学在学中
32.6
31.1
32.6
短大・旧専卒
17.3
14.3
17.3
専門学校卒
16.8
16.1
16.8
高校・旧中卒
23.8
22.5
23.8
その他
42.2
43.5
42.2

年齢

年齢
令和2年度
令和3年度
令和4年度
41歳以上
13.2
11.8
11.5
36~40歳
19.2
18.3
19.4
31~35歳
21.7
21.3
22.2
26~30歳
25.1
23.0
24.0
25歳以下
33.8
29.7
30.9


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税理士試験の強みは?公認会計士試験と比較

会計関連の国家資格だと、税理士の他に公認会計士もあります。選択で悩むかもしれませんが、社会人の方には税理士試験をお勧めします。次の強みがあるからです。

合格科目は永久に有効

公認会計士試験は短答式試験と論文式試験があり、いずれも合格に有効期限があります。短答式試験の合格と論文式試験の合格科目は、2年間しか免除されません。
一方、税理士試験は、一度合格した科目は永久に有効です。途中で病気や妊娠、介護などで勉強を休むことになっても、合格した科目を再受験する必要はありません。

働きながらでも受験できる

公認会計士試験は合格の免除期間が2年しかなく、短期勝負になりがちです。合格しやすいのは学生など、時間的・金銭的に余裕のある人に限られます。一方、税理士試験だと、合格科目に期限切れはありません。そのため、働きながら勉強し、毎年受験していくことも可能です。

1年1科目ずつでもOK

公認会計士試験だと、1度に複数科目を受験し、合格しないといけません。一方、税理士試験は、最終的に5科目合格すれば資格を取得できます。1年1科目ずつ受験し、何年後かに5科目取得すれば官報に名前が載るのです。

税理士試験に合格するコツ

税理士試験に合格するのは大変です。社会人だと、仕事や生活があるため、時間の確保などが課題です。しかし、次のようなコツを抑えれば合格は不可能ではありません。

スキマ時間を活用する

スキマ時間を活用し、通勤電車の中やお風呂やはみがきの時間で、理論の暗記や計算のイメージトレーニングをしてみましょう。「3分か5分で何ができるんだ」と思うかもしれません。しかしコツコツ積み上げれば、実はかなり勉強できます。何もしないよりずっとマシです。集中力も身に付きます。

相性で科目を選ぶ

効率よく合格するなら、相性で科目を選びましょう。「税理士受験をするなら国税三法(法人税法・所得税法・相続税法)を受けないとね」など、人によっては周囲から言われることもあるかもしれません。しかし、勉強は実務に入ってからでも間に合います。というより、税理士は一生勉強が必要です。

メンタルが意外と重要

税理士試験の勉強はボリュームが多く、人によっては長期戦になりがちです。中には止めてしまいたくなることもあるでしょう。また、模試などで他人と自分を比較して、精神的に追いつめられる人もいるかもしれません。「リフレッシュの時間も入れて時間の使い方にメリハリをつける」「家族に応援してもらう」などで自分の心と上手につきあうといいでしょう。


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まとめ:税理士試験は社会人に向いている

税理士試験は難易度が高い国家試験です。簡単に受かるとは言えませんが、あきらめなければ社会人でも合格できます。実際、社会人から税理士になり、活躍している人も少なくありません。社会人の方こそ税理士試験に挑戦してみることをお勧めします。

鈴木まゆ子
鈴木まゆ子
税理士・税務ライター。 中央大学法学部法律学科卒業。ドン・キホーテ、会計事務所勤務を経て、2012年税理士登録。朝日新聞「相続会議」、マイナビ税理士、納税通信などで税務・会計の記事を多数執筆。著書「誰でも簡単インボイス制度が分かる本(MSブック)」など。

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