
「freee会計」への移行を単なるシステム移行ではなく、事務所を次のステージへ押し上げるための「成長機会」と捉えたネオトップ税理士法人様。
この戦略的移行によって運営体制を根本的に刷新した結果、専門スタッフの申告件数が月2〜3件から8〜10件へと4倍に向上し、全国集客にも成功しました。わずか1年で売上300%成長、組織人員4倍拡大という劇的な成果を達成。A-SaaSからの移行の中でどうfreeeを活用し、この「成長」を実現させたのか、副所長の久保田様にお話を伺います。
久保田晴彦 様(以下、久保田): 従来の税理士事務所の運営方法では、どうしても地域に集客が限られてしまうという限界を感じていました。また、業務についても、一般的な事務所は一人の担当者がお客様対応から申告書作成まで全てを行うため、経理能力の高い人材が領収書の入力のような単純作業に時間を割くのは、コスト的にもったいないと考えていました。
A-SaaSにも電子データ保存などの機能はありましたが、正直使いづらくて活用できておらず、紙の領収書を抱え込む非効率な状態でした。全国展開を目指す上で、この非効率な業務プロセスと、移動に伴うリスクを排除したいという思いがありました。
久保田: 他社製品も検討しましたが、複数の会計ソフトを習得しなければならない状況は避けたいと考えていました。
その中でfreee会計を選んだのは、既存のシステムとは一線を画す「特殊な思想」、すなわち、会計事務所の従来の常識にとらわれない革新的な仕組みに将来性を感じたからです。実は、AIに「将来性」を尋ねてみたところ、freeeがトップランナーの1つになるだろうという予測が返ってきたことも決断を後押しする要素となりました(笑)
あと、最も重要な決め手が、私たちのメイン顧客との親和性です。私たちの事務所は、売上が2,000万円〜3,000万円以下の新設法人や創業支援をメインに考えています。この層は、クラウドサービスへの抵抗感がなく、本業に集中するため会計業務を専門家に任せたいというニーズが高い。
freee会計は、簿記の知識がない方でも親しみやすく、簡単に利用できるというイメージが世間に浸透しています。この「新規創業者に親しみやすい」というfreeeのブランドイメージが、私たちのターゲット層と完全に一致したことが最大の決め手です。
久保田: 事務所内では、長年使い慣れたA-SaaSから新しいソフトへの移行には、正直抵抗はありました。使い慣れたものが楽だという気持ちは理解できます。
長年慣れたA-SaaSからの移行には、現場で戸惑いや抵抗があったのは事実です。しかし、freee会計に切り替えることで、業務プロセスを根本から見直す好機と捉えました。
A-SaaS時代は、お客様からの書類入力が担当者ごとにバラバラに行われ、属人化が進んでいました。freee会計の導入後は、お客様からの資料を「ファイルボックス」に集約し、「領収書のスキャン」「請求書のスキャン」「仕訳の入力」「申告書作成」というように、作業を明確に細分化する分業体制を構築しました。
久保田: freee会計の特性を活かし、業務を徹底的に分業しました。この分業体制が、私たちの事務所成長の基盤になっています。
例えば、領収書のスキャン作業は、会計知識がなくても、パソコンの基本操作ができれば誰でも対応可能です。不明な仕訳は専門スタッフに回すというルールを徹底することで、簿記2級などの資格を持たない大学生のアルバイトや未経験者でも、すぐに業務に貢献できる体制が整いました。これにより、採用の間口が広がり、人材確保が容易になりました。
また、外部ツールを活用して業務手順を詳細にマニュアル化し、所内で共有することで、スタッフ同士が相互に指導し合える教育環境も整備しました。これは、経験や知識レベルに応じたステップアップを可能にし、組織的な対応力と生産性の向上に繋がっています。
久保田: 以前は、お客様先への訪問に費やす移動時間が大きなコストでした。従業員が外出することで、事故や重要書類の紛失といったリスクも伴います。
freee導入により、業務をオンライン完結型に切り替えた結果、移動コストの削減だけでなく、「従業員の安全」と「情報セキュリティ」のリスクも大幅に排除できました。対面での対応は全体の5%未満に減少し、その分、オンラインでより多くのお客様に対応できるようになり、生産性が劇的に向上しました。
久保田: freeeへの移行は、劇的な成長につながりました。
項目 | freee導入前(2024年7月) | freee導入後(2025年12月) | 変化 |
顧問先数(総数) | 約160件 | 約400件 | 約250%up |
従業員数 | 8名 | 32名(パート・派遣18名含む) | 4倍に拡大 |
オンライン比率 | 約5%未満 | 約70% | オンライン化が大幅に進展 |
顧客層(地域) | 福岡県内が99.9% | 関東・関西で60%以上 | 全国対応を実現 |
顧客層(業種) | 不動産が約70% | 不動産は20%未満 | 多様な業種へ拡大 |
顧客層(年齢) | 60代〜70代が約90% | 30代後半が最も多い | 若手・新設法人層へシフト |
事務所の売上 | ―― | 導入前と比較し約300%up | 効率化と集客増で売上が急拡大 |
特に、freee税理士紹介からの集客は圧倒的です。この7ヶ月で約200件の新規面談、130件強の成約を達成し、新規顧客の4割が関東圏のお客様となりました。オフラインという制約から解放され、全国の若手起業家をターゲットとする事務所へと変貌を遂げました。
久保田: 分業体制とfreeeの導入により、スタッフの成長曲線は大きく変わりました。
従来は、簿記の知識がある人材しか採用できず、その人たちが単純作業に忙殺されていました。しかし今は、まず誰でもできるスキャンやデータ入力からスタートできるため、採用の間口が広がり、選考の母数が増えました。未経験者でも、最低賃金より高い基準においた時給で採用できるため、人材が集まりやすくなりました。
最も大きな変化は、申告業務ができるスタッフの生産性です。以前は一人の担当者が月2〜3件の申告業務を行うのが限界でしたが、分業体制を敷いた結果、申告担当者一人あたりが月に8〜10件の申告を組めるようになりました。これにより、申告を専門としたいスタッフは、より多くの経験を積むことができ、キャリアアップにつながっています。
久保田: 私たちの目標は「顧問先2,500件」の達成です。現在、顧問先数は約400件で、目標達成にはまだ時間がかかりますが、この1年で得た集客力と効率化の仕組みをさらに強化することで、目標達成を前倒しで実現したいと考えています。
具体的には、freee税理士紹介以外の集客ツールも活用し、加速度的に新規顧問先を獲得していきます。効率的な業務フローが確立されているため、件数が増えても組織として対応できる体制が整っています。
将来的に市場や顧客層が変化する可能性はあるので、その際は柔軟にターゲット層(例えば、より規模の大きいミドル層)をシフトするかもしれません。しかし、短期・中期的な目標としては、このfreeeを基盤とした業務体制で、まずは2,500件という目標の早期達成を目指していきます。
久保田: 長年A-SaaSを使ってきたので、使い慣れたソフトから移行するのは大変という気持ちは痛いほどわかります。しかし、この移行を「一時的な苦労」ではなく、「事務所を成長させるための先行投資」と捉えていただくのが良いと思います。
freee会計は、口座連携や通帳のコピーをCSV化して取り込めたりと、手入力中心のA-SaaSと比較して圧倒的に効率的です。私たちの肌感覚では、移行後、慣れてしまえばA-SaaSで一から打つのと比べて半分以下に業務時間を削減できると感じています。
2〜3ヶ月間我慢してfreee会計を覚えることで、その後の業務時間は大幅に短縮されます。これは、顧問先数を現状維持の方であれば自分の時間を増やすことに繋がります。拡大志向の事務所であればさらなる成長を目指す上で、大きなメリットになります。
freeeという新しいシステムを導入することで、従来の事務所運営の常識から解放され、採用の幅を広げ、業務の非効率を解消し、全国の新しい顧客層にも接点を持つことができます。ぜひ、この機会を逃さず、一歩踏み出していただきたいと思います。
【編集後記】
ネオトップ税理士法人様は、freee会計の導入を単なる業務ソフトの入れ替えではなく、「成長戦略」として活用されました。特に、freeeの持つ「業務分担のしやすさ」を最大限に活用し、「会計未経験者でも戦力化できる組織体制」を短期間で構築した点は、従来の会計事務所の課題に対する解決策の1つと言えます。この成功事例が、A-SaaSからの移行を検討されている全国の会計事務所様にとって、大きな勇気と具体的な道筋を示すものになれば幸いです。
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