「freeeに業務を合わせる」が成功の鍵。完全フルリモートで個人事業主を支える、”次世代型”記帳代行サービスの裏側

合同会社IntoFree 代表 加茂典子様、スタッフ 竹内様、高日様 。完全フルリモートで「freeeに業務を合わせる」標準化を実現。

合同会社IntoFree

代表 加茂 典子 様(中央)
高日 様(右)
竹内 様(左)

事務所規模:5名

所在地:静岡県浜松市
課題:業務効率化、組織マネジメント

東海エリアを中心に、常時百数十名分の記帳代行をオンライン完結させる企業があります。完全リモートでありながら、高水準の業務品質を維持できる秘密とは?その答えは「freeeに業務を合わせる」という逆転の発想と、徹底した仕組み化にありました。創業当初から、いかにしてオンライン完結と標準化を実現したのでしょうか。記帳代行の常識を覆す、次世代型組織の裏側に迫ります。

始まりは「無茶振り」から。あらゆる制約から導かれた最適解

――本日はご参加ありがとうございます。代表の加茂さんは静岡、スタッフの竹内さんは北海道の帯広、高日さんも兵庫からと、完全にバラバラの拠点なんですね。

合同会社IntoFree 代表 加茂典子様、スタッフ 高日様、竹内様。拠点が離れていてもオンライン完結で高品質な記帳代行を提供。

加茂典子(以下、加茂):そうなんです。他のスタッフも含めて全員バラバラで。実は、高日さん、竹内さんとリアルでお会いするのは、今日が初めてなんですよ(笑)。

――初対面には見えないですね。それで組織として機能しているのが驚きです。まずは、そのユニークな体制で事業を立ち上げられた経緯から教えていただけますか?

加茂:ことの始まりは2018年。別の事業でお取引していた美容フランチャイズ本部からの相談でした。そちらのスタッフさんは全員個人事業主で、もともと提携の税理士事務所がいたんです。ただ、私から「一部のスタッフさん限定で、何かできるかもしれない」と軽くお話ししたことがあって。その直後に税理士事務所から大幅値上げの連絡があったそうで。社長も「これまでの倍以上の金額なので、スタッフが困ってしまう」と。それで、「この前の話だけど、一部じゃなくて他のスタッフもなんとかならないか」と私に白羽の矢が立ったんです。

4~5名の想定から急に100名単位の話になったので、その時は普通に動揺しましたね(笑)。ただ、社長がスタッフのみなさんを想う気持ちは知っていましたし、私自身、会計の知識や経理の経験もあったので、二つ返事でお引き受けすることにして。とは言え、私だけでは成り立たないサービスなので、まずは大急ぎで税理士の先生にご協力をお願いしに行きました。

――そこから始まったわけですね。最初からずっと今の体制だったのでしょうか?

加茂:はい。私は静岡に住んでいますが、店舗は愛知を中心に点在しています。それまで担当していた税理士事務所の方は、車で各店舗を回って資料を回収していたそうで。でも、私一人で静岡から愛知・岐阜・三重の数十店舗を回るのは不可能だなと。コスト的にも時間的にも難しくて。
それで「オンラインで完結させるしかない」と決意しました。ただ、資料の提出は紙という印象が強かったので、最初の3ヶ月間だけ「画像データ」と「紙の資料」の両方を提出していただくことにして。何か問題はないだろうかと検証してみたんです。

――実際に紙でやってみて、いかがでしたか?

加茂:もう、地獄でした(笑)。

まず、封筒を開けて、ファイルを取り出して、仕切りごとに資料を取り出して。数が多いので、それだけでも地味に時間がかかりましたね。折りたたまれていたり、しわくちゃになっているレシートも多い中で、今度はそれらを一枚ずつ広げながら、日付順に並べ替える…。ここまでで膨大な時間が消えました。この作業は一人で行っていたので、検証に入る前に力尽きてましたね(笑)。

「これを続けるのは現実的に無理」と痛感しました。郵送自体にコストや時間もかかりますし、何よりこういった作業による時間のロスが大き過ぎるので。その時に、「やっぱりオンライン完結が正解だ」と確信しました。

合同会社IntoFree 代表 加茂典子様。紙の資料回収の「地獄」から脱却し、運用モデルの仕組み化を牽引。

なぜ「freee」だったのか? 新たな価値への気付きとファイルボックス

合同会社IntoFree 代表 加茂典子様とスタッフの皆様。GAS(Google Apps Script)による自動化で「価値を生まない時間」を極限まで削減。

――そこで導入されたのがfreee会計だったわけですね。当時、他の会計ソフトという選択肢はなかったのでしょうか?

加茂:もちろん検討しました。実は私自身、その何年か前にfreeeを触ったことがあって。リクルートで営業の仕事をしていた頃、ちょうどAirレジとfreeeの連携が始まったんです。その時は、個人的な興味で使ってみたという感じで。でも、従来の会計ソフトと違い過ぎて、「何これ、わからない」と面食らってしまって。そこからはずっと他社のクラウド会計ソフト派だったんです(笑)。
ただ、サービスを立ち上げるにあたって改めて比較した時に、「freeeでいこう」と。

――どのあたりが決め手になったのですか?

加茂:一番は「ファイルボックス機能」です。

これを使えば、遠隔地のお客様からオンラインで資料を回収できると思ったんです。スマホアプリもあるので、お客様はスマホで領収書などを撮影・アップロードするだけ。freeeなら、このシンプルでわかりやすいUXが実現できると考えました。

一方で、お客様がアップロードした画像は、リアルタイムでファイルボックスに反映されます。私たちはその画像を見ながら処理をするだけ。もともと会計ソフトとGoogleドライブなどの併用を考えていたのですが、会計ソフトひとつで完結できるなら、その方がいいなと。使用するツールが少ない方が、ルールの運用もしやすいので。

――「ユーザーのためのソフト」でありながら 「事務所のためのソフト」でもあったと。

加茂:そうですね。freeeは会計ソフトとしての役割も果たしてくれますが、記帳という作業に付随する、あらゆる作業を効率化してくれるんです。もはや会計ソフトという枠組みを超えた別のシステムだと感じました。この気づきは大きかったですね。従来とはまったく違う発想で作られている。そこに可能性や価値を感じて、freeeに惹かれたんです。

ブランクがあっても即戦力。「ツールに業務を合わせる」標準化の極意

―― ここからはスタッフのお二人にも伺います。高日さんは兵庫から参加されていますが、どのような きっかけでジョインされたのですか?

合同会社IntoFree スタッフ 高日様。コメント機能を活用し、顧客とのスムーズな意思疎通と記帳の正確性を両立。
高日:私はもともと経理の仕事をしていましたが、その後はしばらく接客の仕事をしていました。ただ、育児の都合で、在宅でできる仕事を探していた時に、ご縁をいただいたんです。

ブランクもありましたし、完全リモートということで、最初は不安もありましたが、入ってみて驚きました。仕事がやりやすくて。「マニュアル」がしっかり整備されていたので、安心しましたね。

―― 多くの企業がマニュアル化に苦戦する中、なぜそこまで徹底できたのでしょうか?

加茂:それは、私たちが「ツールに業務を合わせる」というアプローチをとったからだと思います。

一般的な事務所では、「最終的に形になっていれば、会計ソフトの使い方はとやかく言わない」というところも多いと思います。でも、これだと業務にバラツキが出て、属人化してしまう。

freeeは独特のシステムなので、どっちにしても使い方に悩みますよね。それで、freeeを前提にした業務フローをゼロから設計することにしたんです。まずは機能の理解から始めて、「freeeがこうなっているから、業務はこうやって進めよう」という流れで、マニュアルに落とし込みました。

こうやって最初からfreeeの使い方を決めていたので、迷いにくいんだと思います。

竹内:本当にその通りで。以前の職場ではしっかりしたマニュアルがありませんでした。作業が属人化していて、「この人に教わって」のひと言で終わってしまったり。

でも今は、ルールが明確なので作業がしやすいです。だから、完全リモートでもスムーズに業務を進めることができたんだと思います。

確認・伝達とリスク管理。「コメント機能」の活用法

――実際にfreeeを使って業務を行う中で、特に「これは便利だ」と感じる機能や、独自の使い方はありますか?

合同会社IntoFree スタッフ 竹内様。明確なマニュアルの整備により、ブランクがあっても完全リモートで即戦力として活躍。
竹内:特に重宝しているのは「コメント機能」ですね。提出された資料を見て、確認したいことや伝えたいことがあった時に使っています。たとえば、「誰との飲食だろう?」「購入の目的は何だろう?」といった時です。

加茂:メールだと、メールソフトを立ち上げて、資料の添付と説明を行った上で質問をするので、件数が多いと大変ですよね。でも、コメント機能を使えば、送るのは質問だけ。もともと質問テンプレートを用意してあるので、質問を選んで送信すれば完了です。
他にも、お客様の記帳への理解を深めたり、取引に関する記録を残したりする上で、コメント機能は役立っています。

――具体的に教えてください。

高日:たとえば、開業したばかりの個人事業主のお客様だと、経費のルールがよくわかっていなくて、スーパーで買った食材など、明らかにプライベートのレシートをアップロードされることがあります。最初に「事業に関係ないものは経費になりません」とご案内しているのですが、伝わっていないことも多くて。

コメント機能なら、レシート画像に直接コメントを付けられるので、まずお客様に質問して、プライベートのお買い物ということであれば、「その場合は経費になりません」とお伝えしています。

――「どのレシートが駄目なのか」が一目瞭然ですね。

高日:視覚的に伝わるので、お客様もわかりやすいと思います。

加茂:コメント機能で重要なのは、お客様の回答がfreee上のデータ(仕訳)に直接紐づいて残ることです。取引の内容や目的は、お客様本人しかわかりませんが、コメント機能を使えば、その認識や経緯をお客様の言葉で会計データと一体にして残すことができます。メールやチャットと違って情報が埋もれることもないですし、後から確認が必要になった場合も、すぐに当時をたどれます。

―― 確かに、そこまで徹底していれば、後からの確認もスムーズですね。

中には、通帳の画像を送ってくださる時に、残高の部分を隠したり、紙で上下を隠して一行だけ見える状態にして撮影するお客様もいらっしゃって(笑)。コメントで再撮影を依頼しつつ、事業用とプライベート用をわけていただくよう、度々お伝えしているんです。こうやって粘り強くコミュニケーションをとりながら、信頼関係を築きつつ、記帳の正確性を高めています。

GASによる自動化で「価値を生まない時間」を極限まで削る

―― 業務の効率化について、freee以外のツールも活用されていると伺いました。

加茂:はい。毎月100名単位のお客様から資料を回収するのは、ある意味、記帳より大変かもしれません(笑)。状況を確認しながら一人ひと りに「ご提出をお願いします」とメールを送るだけでも、それなりの時間がかかります。ただ、この連絡自体にサービスの本質的な価値はないんですよね。

それで、GoogleスプレッドシートとGAS(Google Apps Script)※1を組み合わせて、ボタン一つで一斉に提出依頼メールを送れるようにしました。提出期限を過ぎたら、未提出の方にチェックを入れて送信するという流れになっていて。期限前にもリマインドメールを一斉に送るようにして、少しでも早くすべての資料を回収できるように工夫しています。

――凄いですね。記帳代行会社でそこまでシステムを内製化しているケースは珍しいのでは?

加茂:リソースは限られていますし、システムの方が確実なことも多いですからね。お客様にとって価値のある業務に、リソースを配分できたらと。メールの作成にかける時間や情報を探す時間、悩む時間は、スタッフの負担になるだけで、お客様に直接価値を生むものではないので。そうした「価値を生まない時間」は、freeeや他のツールを活用して、できる限り減らしたいんです。

記帳はfreeeで効率化して、周辺業務はGASなどで自動化する。情報管理はNotion※2ですね。
この徹底した「仕組み化」が、少人数でも確実に回せる秘訣かもしれません。

合同会社IntoFree 代表 加茂典子様とスタッフの皆様。freeeのファイルボックス機能を主軸とした、場所を選ばない次世代型の働き方。

※1 Google Apps Script(GAS):Googleが提供するプログラミング言語。Excelのマクロ(VBA)のように、スプレッドシートやGmailなどを連携させ、業務を自動化できる機能のこと。
※2 Notion:メモ、タスク管理、社内マニュアル、顧客情報などを一元管理できるクラウドツール。

業務効率化の次のフェーズと、これからの展望

――最後に、今後の展望についてお聞かせください。

加茂:最近は、記帳代行に加えて、税理士事務所の業務効率化の支援にも取り組んでいます。

実際に関わらせていただく中で感じたのは、税理士の先生方は高度なお仕事をする専門家であると同時に、経営者としても多くの業務を抱えていらっしゃるということです。期限に追われる仕事も多く、突発的な対応も日常的に発生する。その中で、業務改善のための時間を確保すること自体が、とても難しい状況だと感じました。

だからこそ、私たちは、次のフェーズとして、先生方が本来の業務に集中できる環境づくりをお手伝いしたいと考えています。あらゆる情報の管理や事務作業の仕組みを含め、体制を整えることで、全体の負担を軽くできるのではないかと思っています。

――現場を理解した上での支援なんですね。

加茂:最近は生成AIを含め、便利なツールが多いですが、業務の実態を理解していないと、うまく活用することができなかったり。現場の流れを踏まえた上で、各事務所に合った設計をすることが大切だと思っています。ツールそのものではなく、業務をスムーズに進めるための仕組みを、私たちの新しい価値として提供していきたいです。

――最後に、「freeeとはどのような存在か」を一言でお願いします。

加茂:私にとっては、「あらゆるコストを削減してくれる存在」です。コストには、時間的コスト、経済的コスト、コミュニケーションコストなどがあります。本質的な価値を生まない作業をfreeeが効率化してくれるからこそ、私たちは本当に重要な業務に集中することができています。

合同会社IntoFree 代表 加茂典子様、スタッフ 竹内様、高日様。徹底した仕組み化により、バラバラの拠点でも組織として機能する体制を構築。

合同会社IntoFree

静岡県浜松市

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