チェック業務が半減!「freeeは苦手」だった事務所が実現したペーパーレス化と組織変革の裏側

松本祐輔税理士事務所

所長 松本祐輔 様(中央)
所員 井上智恵子 様

事務所規模:3名
所在地:愛知県春日井市
課題:A-SaaSとfreeeの統合、業務効率化

2026年6月末のA-SaaSからfreeeへのシステム統合を前に、「A-SaaSとの違いに戸惑っている」「移行を進めるべきか、まだ決めかねている」といったお悩みはありませんか?

「freeeは仕訳の概念が独特で、正直苦手だった」「担当者の退職で、移行プロジェクトが一時ストップしてしまった」…

今回ご紹介する松本祐輔税理士事務所様は、多くのA-SaaS事務所様が抱えるであろう、まさにその状況からfreee活用へと大きく舵を切りました。

その結果、

  • 紙の証憑を探す手間がなくなり、所長のチェック業務時間は半分に短縮
  • 顧問先の3割が郵送を廃止し、ペーパーレスでの資料提出へ移行
  • 所員が主体的にエキスパート資格取得に励む、前向きな組織風土の醸成

といった、目覚ましい成果を実現されています。

なぜ苦手意識を克服し、移行を成功させることができたのか?その鍵は「ファイルボックスの徹底活用」と「所員を巻き込む仕組みづくり」にありました。移行のリアルな課題と、それを乗り越えるための具体的なヒントが満載の導入事例です。

移行当初の課題:freeeへの「苦手意識」と立ちはだかった概念の壁

――freeeとの統合が発表された時、率直にどう思われましたか?

松本氏:正直に言うと、freeeに対しては強い苦手意識がありました。以前、freeeを触ったことがあったのですが、従来の会計ソフトと大きく異なる「仕訳の概念がない」という点に頭がパニックになってしまって(笑)。
ですから、統合の話を聞いた時も、すぐに移行しようとは思えませんでした。「まだA-SaaSが使えるうちは、このままでいこう」と。他の会計ソフトへの乗り換えも真剣に検討していましたね。
さらに、移行を主導していた所員が退職してしまい、プロジェクト自体が一度ストップしてしまった時期もありました。

導入の決め手:停滞したプロジェクトを再始動させた3つの転機

一度は停滞した移行プロジェクト。しかし、ある出会いとfreeeの進化が、再び力強く推進する原動力となったと松本様は語ります。

  1. freeeに精通した新メンバーの加入

    「転機となったのは、freeeでの実務経験が豊富な所員(井上さん)が入社してくれたことです。彼女は、弥生会計など従来のソフトとfreeeの両方を熟知していた。だからこそ、私が抱いていた『概念がわからない』という疑問に、的確に答えてくれたんです。

    『取引登録をすると、freeeが自動で仕訳を作成してくれる』――このシンプルな事実を、Q&Aを繰り返す中で腑に落ちるまで説明してくれたことが、移行への心理的な壁を取り払ってくれました。」

  2. A-SaaSユーザーの声が生んだ「安心感」
    「もう一つの決め手は、freeeの機能アップデートです。特に、従来の会計ソフトに近い感覚で入力できる『仕訳帳入力』機能が追加されたのは大きかったですね。『どうしても分からなければ、今まで通り入力できる』という安心感が、私たちをfreeeへと踏み出させてくれました。」
  3. 「ファイルボックス」の圧倒的な利便性と将来性
    「以前からfreeeのAI-OCR機能が無制限で使えることには魅力を感じていました。他のソフトでは従量課金制が多い中、これは大きなアドバンテージです。この機能を活用すれば、顧問先との資料のやり取りが劇的に変わるかもしれない、という期待がありました。」

導入後の効果:チェック業務は半減!事務所全体で進むペーパーレス化

freeeへの本格移行を決断し、活用を進める中で、事務所の業務フローは劇的に変化しました。

【効果1】入力時間は2~3割減、チェック時間は半減!リングライト活用でペーパーレス化を加速

「最も大きな変化は、私自身のチェック業務が半分以下の時間で終わるようになったことです。証憑を探す時間がゼロになった効果は絶大で、日々の入力業務もAI-OCRの活用でA-SaaS時代から2~3割削減されています。この効率化を武器に顧問先のペーパーレス化も推進しており、移行から9カ月ほどで約3割がデータ提出へ切り替わりました。紙で預かる場合も、専用のリングライトでスマホを固定し、高速スキャンできる体制を整え、事務所主導でスムーズに移行を進めています」

【効果2】顧問先も楽になる!スムーズな資料回収の秘訣

「顧問先、特に建設業の方々はITツールに不慣れな方も多いです。そこで私たちは、訪問時にスマホの『自動撮影』機能を一緒に実演しています。『こうやって領収書をかざすだけで、勝手にシャッターが切れるんですよ。簡単でしょ?』と見せると、『これならできそうだ』と協力してくれる方がほとんどです。顧問先にとっても、郵送の手間やコストがなくなるというメリットを伝えることが重要ですね。」

【効果3】所員が主体的に学ぶ風土へ。資格取得でモチベーションもアップ!

「当初はfreeeに抵抗があった所員も、今ではA-SaaS時代と遜色ないスピードで作業をこなせるようになりました。その原動力となったのが、事務所全体でのエキスパート資格取得への挑戦です。資格取得者には手当を支給するなど、学ぶための環境を整えました。

最初は少し嫌がっていた職員も、資格の勉強を通じて今まで知らなかった便利な機能を発見し、『受けてよかった』と言ってくれています。今では所員同士で教え合う文化も生まれ、事務所全体のスキルアップにつながっています。」

A-SaaSからの移行を検討する事務所様へ

最後に、同じようにA-SaaSからの移行に悩む会計事務所様へ、松本様からメッセージをいただきました。
「まずお伝えしたいのは、freeeの『ファイルボックス』とAI-OCRの精度の高さを、ぜひ一度体験してほしいということです。顧問先からアップロードしてもらうだけで、入力の手間が大幅に削減され、所長のチェック業務も劇的に楽になります。この価値は、使ってみれば必ず実感できるはずです。

そして、移行の鍵は『freeeは従来の会計ソフトとは全く違うものだ』という前提に立つことです。私たちは、freeeの概念を理解できるキーパーソンがいたことで、スムーズに移行を進めることができました。もし不安であれば、freeeの担当者に相談し、まずは基本的な概念をしっかりと理解することから始めることをお勧めします。

移行には確かに労力がかかります。しかし、その先には、間違いなく顧問先にも所員にも、そして所長自身にもメリットのある未来が待っています。私たちも、freeeと共にさらなる業務効率化を目指していきたいですね。」

松本祐輔税理士事務所

愛知県春日井市

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