手入力ゼロの実現で、相続など新業務へも着手。小規模事業者に特化した事務所が語る、freee移行成功の鍵は慣れと発想の転換

仲啓一税理士事務所

代表 仲啓一 様

事務所規模:2名
所在地:愛知県名古屋市名東区
課題:A-SaaSとfreeeの統合、業務効率化
名古屋市で小規模事業主や起業したての法人を中心に支援する仲啓一氏 。開業以来5年間利用したA-SaaSからの移行は「めんどくさい」という不安から始まったが、今では通帳やカードの「手入力がほぼゼロ」になるなど、劇的な業務効率化を実現。創出された時間で税理士会の活動や、これまで断っていた相続業務にも着手し始めたという。同氏が語る、freee会計の習熟のコツと、導入によって得られた具体的なメリットとは。

事務所紹介:起業直後の「何から始めたらいいか分からない」層を強力にサポート

仲さんの事務所は、名古屋市を拠点に小規模事業主を中心とした税務サービスを提供しています。ホームページでは「起業したての個人事業主とか年商3千万円未満の法人を中心に分かりやすくスピーディーな全部支援を行っています」と掲げており、「会計ソフトの使い方が不安」「何から始めたらいいか分からない」といった起業直後の層からの相談が多いのが特徴です。集客は紹介がメインですが、ホームページ経由でも同様の顧客層から支持を集めています。

課題と導入の決め手:5年使ったソフトからの移行への懸念。決め手は「連携のイメージ」と「顧客との親和性」

A-SaaS統合をきっかけに、freeeの導入を検討し始めました。開業から5年間ずっとA-SaaSを使っており、業務フローにも慣れていたため、当初は「単純にめんどくさい」「今より時間がかかるのではないか」という不安が一番大きかったと振り返ります。

以前からCMや知人の税理士が利用していたことでfreeeの存在は知っており、新規の顧客層でfreeeの利用者が多い印象も持っていました。

最終的な決め手となったのは、サポート体制があることに加え、銀行口座やクレジットカードとの「連携が進んでいるイメージ」があったこと、そして「アプリがあり、お客さんにも使いやすいのではないか」と感じたことでした。起業したての新規顧客が多いという事務所の特性と、freeeの親和性が高いと判断しました。

習熟のポイント:「まず触る」。新規案件と自所会計でfreeeを徹底的に使い倒す

移行にあたり、仲さんが意識したのは「とにかく慣れること」でした。

まず、新しく入社した会計ソフト経験者の社員に、すぐにfreeeのエキスパート試験を受けてもらいました。そして、「新規契約のお客様には基本的にfreeeで対応する」というルールを設け、まずは会計処理がシンプルな顧客からfreeeの運用をスタートさせました。

さらに、「事務所自身の会計もfreeeにした」ことが習熟に大きく役立ったと言います。

「自分の事務所のデータなら、間違ってもやり直せますから。習熟するには『無理くり触る』『何回も触る』しかない。目で見て学ぶより、手を動かさないと覚えません。操作に迷わなくなることが一番のポイントです」

所内での情報共有は、日常業務の中で密に行いました。先生が社員に入力を依頼し、そのやり方を確認する中で、「この方がやりやすい」といった改善点のすり合わせを実施。導入当初は「タグの付け方」で方針の違い(細かく付けたい先生と、そこまで不要と考える社員)もありましたが、こうしたコミュニケーションを通じて所内の運用ルールを統一していきました。

意外にも、習熟過程でサポート(電話・チャット)は「一回ぐらいしか使っていない」と仲さん。操作で分からないことがあっても、まずは充実したヘルプページを自分で調べることで、ほとんど自己解決できたそうです。

導入効果:「通帳の手入力がゼロに」。創出した時間で相続など新業務へも着手

導入後の最も大きな変化は、業務負荷の軽減です。「通帳やクレジットカードの手入力を、ほぼ今やってないですね」と仲さんは語ります。

「以前は通帳を打つところから業務がスタートしていました。あれは疲れる割に、ただ文字を打ち込んでいるだけの『無駄な業務』でした。今は連携やインポート機能を使っているので、業務負荷は『絶対減ってます』」

この効率化によって創出された時間を、仲さんは税理士会の活動に充てています。さらに、これまでリソースの都合で断っていた「相続」の案件にも、今年から着手できるようになりました。

「効率化ができたからこそ、新しい業務を引き受ける余裕が生まれました。これは売上の向上にもつながっています」

お気に入りの機能:「ファイルボックスの紐付けチェック」でカード処理が劇的に改善

連携機能に加え、仲さんが特に便利だと評価するのが「ファイルボックスの紐付けチェック」機能です。

「最近はクレジットカードを使うお客さんが多いのですが、この機能は本当に便利です。今までは、レシートを手入力し、さらにカード明細も打ち込んで、両方をチェックするという作業をしていました。freeeなら、カード明細は自動で取り込まれるので打ち込む必要がなく、アップロードされたレシート(証憑)と同時に紐付けできる。この効率化は非常に大きいですね」

今後の展望とメッセージ:freeeは「会計ソフト」ではなく「業務管理ソフト」。「入力しない」発想で、未来の効率化のために「今、乗り切る」

今後の展望として、freeeのタグ機能をより細かく活用し、経営者がまだ見えていない数値を多角的にレポートするような、付加価値の高い提案を強化していきたいと語ります。

最後に、これから移行を進める事務所に向けて、仲さん からメッセージをいただきました。

「freeeを従来の『会計ソフト』と思うと、使いづらいと感じるかもしれません。freeeはむしろ『業務管理ソフト』に近い。だからこそ、従来の会計ソフトのように『入力する』という発想を捨て、『どう入力しないか』を考えることが重要です。

移行する時は、誰でも面倒くさいものです。一時的に時間がかかるかもしれませんが、そこは『我慢の時間』。そこを乗り切れば、将来的には必ず業務効率化につながります」

仲啓一税理士事務所

愛知県名古屋市名東区
freee認定アドバイザーページはこちら

利用サービス

あわせて読みたいその他の事例

課題:A-SaaSとfreeeの統合

導入サービス:freee会計

税理士・会計事務所の皆様もfreeeがサポートします

貴事務所の課題を解決する
お役立ち資料はこちらから
ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください
ページトップへ戻る