「会計」「人事労務」「申告」のfreee総入れ替えで業務時間が半減

智原税理士事務所(現:ENJOINT税理士法人)

智原税理士事務所(現:ENJOINT税理士法人)

代表税理士 智原翔悟 様

事務所規模:30名
所在地:福岡県福岡市
課題:業務効率化
福岡市にある智原税理士事務所は、freee会計、freee人事労務、freee申告を全て同時に導入しました。代表税理士の智原翔悟は「データや業務フローの連携ができるので、同じ業務をするのにかかる業務時間は半減しました」とその効果を語ります。ところが、お話を伺ううちに、智原税理士事務所におけるfreeeの導入効果は、業務時間短縮だけに留まらないことが分かりました。freee導入によって、いったいどのような変化があったのでしょうか。

独立開業の思い

若い世代の良き相談役として気軽に相談しやすい事務所

福岡市内の税理士事務所で7年ほど勤めたのち、2017年に現在の事務所を設立しました。30代の私と20代のパートナー税理士を中心とするメンバーで運営しています。

もともと独立志向が強かったこともあり、税理士になると決めた高校時代から「自分ならどんな税理士事務所をつくろうか」と考え続けていました。

独立前と独立後では、裁量権の大きさが全然違いますね。業務の進め方やオフィス空間、利用するツールなどをすべて自分の裁量で決められるので、事務所のためになると思ったら、初期投資を惜しまず積極的に導入しています。業務効率化を考えて、当事務所ではテレビ会議やチャットツール、電話用インカムなども使っていますよ。

福岡市は全国に10地域ある国家戦略特区のひとつで、「グローバル創業・雇用創立特区」として創業の支援と雇用の創出に取り組んでいる地域です。これからきっと、私と同年代、あるいはもっと若い世代の起業家やフリーランサーが、市内で次々と誕生していくでしょう。

若い世代の人たちと話をしていると、彼らにとって税理士は「とっつきにくい」「怖い」「近寄りがたい」存在であるようです。こうしたネガティブなイメージを払拭したいので、他の税理士事務所以上に、リラックスして相談しやすい空間づくりや、気軽に相談しやすい仕組みづくりにこだわっています。個人としても、彼らと近い世代で価値観を共有できて、気軽に相談しやすい税理士でありたいと思っています。

freee導入のキッカケ

データ連携のしやすさを考えて「会計」「人事労務」「申告」を同時導入

独立後しばらくの間は、前職で使い慣れていた会計ソフトや人事労務ソフトを主に使っていました。freeeも少し対応はしていましたが、顧問先からリクエストを受けた場合に限っていました。当時はfreeeについて「ユーザー向けのシステム」という認識に留まっていましたね。

その認識が変わったのは、開業後半年ほど経った2017年の秋頃でした。freeeの担当者の方から、freee人事労務の給与年調プランとfreee会計の記帳代行プランの紹介を受けて、「これはもしかして、自分が待ち望んでいたパッケージかもしれない」と感じました。

特に魅力的だったのが、記帳代行プランです。過去にもクラウド会計ソフトを検討していたのですが、いずれも既に記帳代行を請け負っている当事務所の既存顧問先に導入するには料金体系の設定などが難しいとの理由で断念していました。ところが、freee会計であればアドバイザーアカウント1つで、顧問先の記帳代行用アカウントが発行し放題なので「既存顧問先にも導入しやすい」と思い、freee会計とfreee人事労務の導入を決めました。

同時にfreee申告も導入したのですが、当初は「freee会計のおまけ」といった感覚で捉えていたので十分に使いこなせていませんでした。それに、freee申告を利用している事務所が自分の周りにいなかったことも、正直不安でしたね…。

freee申告に対する考えがガラッと変わったきっかけは、「freee”マジ価値”meetup!」*という会計事務所の方々が主導するコミュニティへの参加でした。そこに参加していた会計士さんが、申告まで一気通貫でfreeeを利用することの効果やfreee申告活用のコツなどを教えてくれたんですよ。それで不安要素がほとんどなくなり、本格利用を決めました。実際にfreeeを使う同業者の声を直接聞けたことは、非常に有難かったですね。そして、現在はこのコミュニティで福岡のリーダーをしています(笑)。

*コミュニティリーダーが作成した「freee”マジ価値”meetup!」のページはこちら

従来のツールからfreeeに切り替える作業は、ほぼ私一人で対応しました。業務で使うツールなのに、ゲームを次々クリアする感覚で楽しみながら操作を覚えられました(笑)。もちろん初めて使うツールなので分からないことも多々あったのですが、サポートの方がいつも迅速に的確な回答をくださるので心強かったです。

事務所で仕事をされている様子|智原税理士事務所(現:ENJOINT税理士法人) 智原 様

freee導入後の効果

記帳代行プランや給与年調プランの効果で業務時間は半減

freeeを積極的に紹介するうちに「freeeに強い税理士事務所」であることがブランディング効果を生んでいて、新規のご相談や顧問先からの紹介をいただく機会が増えています。法人の顧問先が月5件程度ずつ増えていますので、freee導入前と比べて業務量自体は増えているんですよね。

それでも少人数のスタッフで業務を回せて、なおかつ勤務時間も変わらずにできる理由は、会計も人事労務も申告もすべてfreeeで統一しているからだと思います。freeeはどれも設定・設計が重要なので初年度は少し時間はかかりますが、次年度以降は業務効率が格段によくなるので、感覚的には業務効率が2倍に上がったというところでしょうか。年末調整でfreee申告を利用してみて、freee人事労務の情報がすべてfreee申告に連動され転記作業がほぼゼロになったことなど、非常に利便性を感じているので、所得税・法人税の申告もfreeeで行うと決めています。
freeeで申告するまでの4STEP|智原税理士事務所(現:ENJOINT税理士法人)
※インタビュー当時の資料
私自身の働き方も、freeeの導入をきっかけに大きく変わりました。本当の意味で、場所や時間を選ばずに仕事ができるようになっています。

領収書データの取り込みを一例にあげると、従来であればまず領収書や関連資料を揃えて、そこからさらに、一枚ずつ地道にデータを入力しなければなりません。一つの業務に対してやるべきアクションが多いので、まとまった時間を確保する必要がありました。それがfreeeであれば、10分足らずの時間でも少しずつ進められるよう仕組み化されているので、スキマ時間を見つけて少しずつ進めています。

また、日中は新規顧問先への面談やチャット問い合わせ対応をするようにしているので、事務所で腰を据えて業務をする時間をまとめて確保することが難しくなっています。従来のツールのままであれば、日中の業務を終えてから事務所に戻って残務をしなければならなかったはず。freeeに変えたおかげで、1台のノートPCを持っていつでもどこでも仕事を進められます。確定申告期でさえも18時にいったん帰宅し、子ども2人をお風呂に入れてから、書斎に入って仕事の続きをする……といったように、自分と家族の予定に合わせて柔軟に働けるのが嬉しいですね。

今後の展望

「freeeに強い」強みを発揮して、顧問先から選ばれる税理士事務所に

「freeeに強い税理士事務所」であることが、想像していた以上に同業者との差別化要因になっていることを日々実感しています。この方向をさらに強化するために、事務所の公式ホームページやブログ、私自身のTwitterを通して、freee活用のコツや新機能の紹介なども積極的に発信していくつもりです。

freeeは同業他社と比べて、ユーザーとの距離が近い印象を受けます。改善要望を気軽に送りやすいですし、実際にその要望に応えて開発してくださるスピードも早いです。今後さらに使いやすいサービスに進化していくはずという期待感も込めて、これからもfreeeを使い続けたいと思います。

同業の方と話をしていると、「実際のところ、freeeって本当に使い勝手いいの?」「クラウド会計って大丈夫なの?」と聞かれることがあります。こういう場面に遭遇すると、個人的には「ただ単に、新しいITツールを導入しない理由を探しているのでは?」と勘ぐってしまいます。

会計や税務の世界でのIT化が加速することは、もはや避けて通れません。それにも関わらず、従来からある使い慣れたツールだけを使い、新しいITツールを避け続けていては、次第に顧問先から選ばれなくなるでしょう。

当事務所では実際、「他の税理士事務所でクラウド会計について相談したら門前払いされてしまった」との理由で駆け込んできた顧問先の方もいらっしゃいました。今は顧問先の方々も情報感度が高く、「クラウド」や「freee」といったキーワードで相談できる税理士を探すケースも増えてきていると感じます。

市場や顧問先の変化に柔軟に対応できる税理士としてこれから生き残るなら、freeeに代表されるような新しいITツールへの投資は必須なのではないでしょうか。
外出先で飲み物を片手に仕事をされている様子|智原税理士事務所(現:ENJOINT税理士法人) 智原 様

智原税理士事務所(現:ENJOINT税理士法人)

福岡県福岡市
freee認定アドバイザーページはこちら

「カフェみたいに気軽に相談できる税理士事務所」をコンセプトに掲げて2017年4月に設立。
20代のパートナー税理士も所属しているため、若年層の起業家やフリーランサーと近い価値観や視点で相談を受けられる強みを持つ。
freeeの他、LINEやチャットワークを問い合わせ窓口として導入するなど、ITツールの積極活用によって顧問先と事務所の両方で業務効率化を実現している。

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